Sheel Report ~ 3分で読める時事解説

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ロードプライシング(Road pricing)ってなに...?

 

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ロードプライシング

ロードプライシング」というものがあります。東京都環境局のホームページに以下のような説明があります。

ロードプライシングは、特定の道路や地域、時間帯における自動車利用者に対して課金することにより、自動車利用の合理化や交通行動の転換を促し、自動車交通量の抑制を図る施策で、TDM(交通需要マネジメント)施策の一つです...

 とあります。交通渋滞や大気汚染の著しい地域に導入することにより、渋滞緩和と大気環境の改善に資することが期待されると説明しています。

東京都は平成12年8月、ロードプライシング検討委員会を設置し首都高速渋滞緩和のために検討を続けてきたと説明していますが、昨年からこの話が具体化されてきたのは、ひとえに2020東京五輪のためです。

首都高速料金を上げれば利用者が減り渋滞が減る...

わかりやすく言えばそういうことです。

 

2020年東京五輪パラリンピック期間中の渋滞対策として、国や東京都は、首都高速道路の通行料金を日中に1000円上乗せするとしています

経済活動や公共交通に配慮して事業用のトラックやバスなどは対象外にする方針のようです。

現在、自動料金収受システム(ETC)利用の通行料は普通車で300~1300円です。

首都高は、選手や関係者の移動に使われるため混雑が予想されるようで、国などは大会期間中、首都高の渋滞が通常の2倍近くになる可能性があると予測、選手ら関係者の円滑な移動や物流を妨げることがないように交通量を15%程度減らす必要があるとしています。

ロードプライシングは、首都高の渋滞慢性化解決のためのレガシーである...

と言っているようですが、料金引上げは東京五輪閉幕以降も続けるということでしょう。

混雑緩和を図るため、大会中の時差出勤や在宅勤務、休暇取得などを推奨してきたほか、物流企業には配送時間の変更などを求めていて、大会約1年前の7月22日~8月2日、同19~30日(土日を除く)でこれらの施策をテストしますが、削減が見込めない場合、料金の上乗せに踏み切るかもしれません。

これは来年実施時に、そのままスライドで行われる対策かと思われます。

ロードプライシングの対象は、会場へのアクセスで交通量の増大が見込まれる首都高中央環状線の内側で、早朝から午後10時を想定しているとのことです。交通量が少ない深夜や未明は料金の上乗せをせず、通行料を引き下げ、利用の分散も検討するともあります。

首都高料金所ゲートの一部閉鎖も検討されていました。

 

これに対し2020年東京五輪パラリンピックの準備状況を監督する国際オリンピック委員会IOC)調整委員会のジョン・コーツ委員長は、国や東京都などが渋滞対策として検討している首都高速道路の料金上乗せについて、渋滞対策の推移を見守る姿勢を示した上で「料金上乗せ以外の方法もある。国民の意見を考慮した上で慎重に議論を進めてほしい」と述べていましたね。

コーツ委員長は、2008年北京五輪や昨年の平昌五輪で実績のある、車両のナンバープレートの末尾が偶数か奇数かで利用日を制限する手段や、1996年アトランタ五輪で実施された、複数の人が乗る車両だけが通行できる専用レーンの設置策などにも言及しました。

ただこれらの策は、法改正や専用機器の導入も検討せざるをえないため、実施が見送られる見通しのようですが、「まずは一般の人々に迷惑を掛けない方法を検討すべきだ」と語ったとのことで、海外の人にこのような指摘を受けていることに注目してみました。

東京五輪は免罪符?

東京五輪のためなら何でもありという感じがするのですがね。

小池都知事による築地市場豊洲移転延期を受けて、選手移動のための道路整備が間に合わず、首都高利用等がなされることになった経緯があります。

そのツケを利用者が料金アップで負担することになるのかという思いもあります。

東京五輪に関しては

復興五輪
コンパクト開催

などと言っておきながら、復興コンセプトが忘れられているようで、さらに大きく膨らむ予算にはあきれてしまいます。

 

ロードプライシング...

ワイズスペンディングとかレガシーなど、なんでもカタカナを使えばいいというものではないですよね。 

いずれにしても、東京五輪開催延期に伴い、東京五輪に向けて準備してきた様々な対策も、そのまま延期となっています。 

どこかで整理したほうが良いかもしれませんね...